美術

「鋤田正義サウンドアンドヴィジョン」 於東京都写真美術館

ついでに、同じ会場でやっている写真展に。「ラ・ワン」のことを調べて東京都写真美術館のサイトを検索していて見つけた。 鋤田正義という名前は全く知らなかったが、展示作品の写真にはとっても見覚えが。わたしは80年代の洋楽が青春のBGMの世代ですか…

「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」

平山郁夫氏は、いろいろと評価の分かれる方のようだけれども、わたしは若い時分にとても気に入っており、関西で見られるあらゆる展覧会に行った。 世間の毀誉褒貶のうちの悪いほうの評価について、言われてみたら思い当たるなぁと思い、今のわたしのアートに…

「山口晃展《東京旅ノ介》」銀座三越

11月にミヅマアートギャラリーであった展覧会には行きそびれたけれども(けっこう長いことやってたのに)今回はなんとかすべりこみセーフ! 今日は12:00からトークショーがあり、ぜひとも行きたかったが、外せない所用のため断念。 でも14:00過ぎに会場に…

「ゴッホ展」国立新美術館

何年か前に行き損ねた「ゴッホ展」のリベンジに、今度こそ絶対に行くぞーと意気込んで行ったが、少々肩透かしな感じのこじんまりした展覧会だった。 それほど大作といえるものはなく。もちろんゴッホらしい(わたしがゴッホを見たいと思うときに期待するもの…

「フィギュアの系譜」京都国際マンガミュージアム

京都に帰省のついでに「フィギュアの系譜」が面白そうだったので京都国際マンガミュージアムへ。 展示自体はこじんまりしていて目を見張るほどのものもなかった(もちろん、思い入れが強い人だとまた違った感想になるだろうけど)。 ひとしきり館内をぐるっ…

「会田誠+天明屋尚+山口晃 誠がいく、尚がいく、晃がいく ―ミヅマ三人衆ジャパンを斬る―」高橋コレクション日比谷

会田誠さんのトークイベントに出かけた。ちょこちょこおもしろいお話も聞けたが、長時間の割には密度がいまヒトツ…。会田さんは作品を好きだが、山口さんに対する様にご本人に対してきゅんとした感じは抱いていない関係上、目の前にいるだけでドキドキ…とは…

「細川家の至宝」東京国立博物館

現当主について好かんたらしい気分があったため、行く気は毛頭なかったわたくしなのでありますが、ポスターに菱田春草の黒猫ちゃんが…。中学生のみぎりよりお気に入りの猫ちゃん。これは見たい! というわけで「見たい!」が勝って行きました。 菱田サンの描…

「没後400年 特別展 長谷川等伯」 東京国立博物館

実は「松林図屏風」を、国立博物館の常設展示で観たことがある。本館の一角に「国宝室」というのがあって博物館所蔵の国宝がひとつずつ月替わりで展示されている。何年か前に偶然、「松林図屏風」が出ているのに出会った。部屋には国宝がひとつだけ。充分な…

井上雄彦 エントランス・スペース・プロジェクト 東京都現代美術館

昨日は歌舞伎鑑賞後、東京都現代美術館に遠征して、井上雄彦さんの巨大壁画も鑑賞。 高さ(縦、ではなく高さというのがまた何とも)7.2m、幅6.6mという、もとが漫画としてはありえない大きさの絵なのに、初見の印象はホントにそんなに大きいのか?と思うほど…

「G tokyo 2010」 森アーツセンターギャラリー

森アーツセンターギャラリーで開催中(今日と明日)のアートフェア「G tokyo 2010」に行った。 もともとコンテンポラリーアートにあまり興味がなかったせいもあって、アート作品を所有するということを考えた事がなかったが、一年ほど前に小山登美夫さんの「…

「井上雄彦 最後のマンガ展 重版 大阪版」天保山サントリーミュージアム

なんと申しましょうか。感動するにはスゴすぎる空間なのであった。 この世にスゴイ作品は数多あれど、コンテンポラリーなものだけに作者のスゴさが生々しすぎて非常に疲れる、と、上野で初版を見た時にも思ったけれど、それでももう一度、遠路はるばる見に行…

「国宝 阿修羅展」

東京国立博物館で開催中の「国宝 阿修羅展」に行ってきました。 前宣伝の様子からしても混むのはわかっていたし、別に東京で見なくても、また奈良でゆっくりと見たらええわーと思い、まったく行く気はなかったのですが、気にはなって公式サイトを見ていたら…

「生誕100年東山魁夷展」国立近代美術館

きれいなものをたくさんみたなぁと思った。それは心地よい体験であったので、会場を行きつ戻りつ、うろうろした。 もともと、きれいなだけの表現にはピクリとも心を動かされない性質である。一瞬の表現に表現者の生きる全てが込められているような作品を好む…

「天璋院篤姫展」 江戸東京博物館

今年は大河ドラマを毎週楽しみに見ている。久しぶりのことです。 作品としての出来がどうとかそういう次元をパッと超えて、見ることで、そのままその世界に入っている(まさに入り込んでいる)と感じる作品に出会うことが、まま、ある。今年の大河ドラマ「篤…

十一面観音像と「ダリ展」リベンジ

11月に入りまして、平日に急に休みが取れたので「仏像展」の後半のみ展示の十一面観音像鑑賞と「ダリ展」リベンジに行ってきました。 十一面観音像にはそれほどの感慨も感じることなく…。ちょっと淋しい。仕方がありませんが。 「ダリ展」はさすがに平日は並…

「仏像―一木にこめられた祈り」(東京国立博物館)

前半のみ出品の「伝如意輪観音像」を目当てに開始早々訪れた。始め人垣の後ろから眺めた時は、ひとめ見てそのうつくしさにつかまれるという完成度ではなかったので期待を裏切られたけれども、間近の真下の真正面に立ち、像を見上げる姿勢で見ると、仏像の表…

「クレー展」

クレーといえば、何で名前を覚えたかというと、森脇真末味さんの作品(たぶん「ブルームーン」? ちがうかもしれないけど、英一と英二の出てくるシリーズであるのは確かだ*1)の中で出てきたからだった。同じようにユトリロの名前を覚えたのは萩尾望都さんの…

「大いなる遺産 美の伝統展」

東京美術倶楽部創立百周年記念だそうです。限られた時間の中で上野でやってる「ニューヨーク・バーク・コレクション展」とどちらに行くか迷ったんだけれども、美術商の方々のネットワークによりほとんど公開されない個人蔵ものが出るという話に心がひかれ、…

Oh!水木しげる展

昨年、ちょうど年末年始に行き損ねた*1「Oh!水木しげる展」が川崎市市民ミュージアムで催されているのを新聞で知ったので、ちょっと遠いけれども、気合を入れて行ってきた。 東京駅までバスで行って山手線で目黒、東急目黒線に乗り換えて武蔵小杉からさら…

パール展

ひきつづき科学博物館で開催中の「パール展」をはしご。去年の今頃、そういえばカハクで「翡翠展」やってたなぁと思い出した矢先「プーシキン美術館展」に行った時に今年は真珠をやっているということを知って、ポスターがとても綺麗だったので楽しみにして…

北斎展

北斎に限らず、浮世絵の絵師の誰が誰だか、教科書に載っていた名前は知っていても、全く区別はついていない。けれども浮世絵は良いものに出会うと直接脳幹に来るような思考を超えた強い印象を得ることがあるので、その快感を求めて、高名な北斎ならさぞや強…

プーシキン美術館展

中高生の頃に慣れ親しんで、美術を鑑賞する初めの体験となっているフランス近代絵画の主流を、今の目で観るとどう感じるか一度じっくりと見直してみたいと常々思っておったので、この展覧会はちょうど良い機会かと思い、行ってみた。 結論から言うと、わたし…

「レオナルド・ダ・ヴィンチ展―直筆ノート・レスター手稿」

ダ・ヴィンチに共鳴する。時も空間も超えて彼がここに在るのを感じる。息遣いすら感じる。とうに亡くなってしまった人をこれほどリアルに感じるのかと思う。 フェルメールの絵に何も感じ得ない*1というのと反対の意味で、ダ・ヴィンチの絵の前に立つときは、…

フェルメール「真珠の耳飾の少女」

世に特別な評価を持つフェルメールの作品に、わたしは全く共感するものがなく、実は困っている。昨今は自分の好みと離れていても、水準を越えた力を持つ作品には何らかの感慨を得ることができる鑑賞眼が育ってきたと思っているのに、こと、フェルメールに関…

マティス展

会期終了ギリギリ、なんとか間に合って、マティス展を観た。 ところどころ、これはいい、という存在感を示す場面を持つ作品もあったが、多くは画家が過程を楽しんだり試したりした後に未完で残したものである(それをまわりが作品としてありがたがっているだ…