つくばで遊んだ

パロ 呼びかけると返事をします

つくばに遊びに行きました。午前中、産業技術総合研究所を見学。昼食はドイツ料理の店「エーベルバッハ」で。午後から筑波宇宙センターと国土地理院の見学。夕方から筑波山へ向かい、ケーブルカーの終電一本前に乗って夕日と夜景を見て帰ってきた。
産業技術総合研究所は夫が計画したのでわたしはどんなところかも知らずに連れて行かれたんだけど、とても有意義で楽しかった。
人型ロボットから医療用機械、自転車や足の形を正確に測るスキャナまで、最新の科学技術を日常に生かすさまざまな研究が解かりやすい形で展示されている。午前10時と午後2時に行くとツアーガイドもしてもらえる。あまり知られていないのか、人が少なく、わたしたちは貸切でガイドしてもらった。展示内容には「愛・地球博」にも出展されたというものがたくさんあり、地球博の時だったら人が多くてとても触ったり体験したりゆっくりじっくり見たり出来なかっただろうなと思うと得した気分(しかも入場料はナシ)。ツアーガイドをしてもらうと、癒し効果があるペットロボットのパロを抱かせてもらったり、新型自転車を漕がせてもらったり、足形状スキャナで足の形をスキャンしてもらえたりする。
いろいろと楽しかったけれども、わたしの気分がいちばん盛り上がったのは一番初めに展示してあるメートル原器とキログラム原器についての説明を聞いていた時。観念である長さや重さを、物質として見える形で、触れる形で、作り出し、それを正確に保とうとする日々の努力に笑いがこみ上げる。ガスが付着して重さが変わらないようにと何重にも容器で覆われていたり、それでも何年かに一度はフランスに持っていって、狂っていないかどうか確認するそうですよ。メートルについてはもともとは金属のものさしだったけれども、最新のはレーザーを使用したりと、より正確にするために何度も定義が変わっているとかいないとか。まさに観念と物質とのせめぎあいというか、科学もまた哲学だなぁと楽しくなったのでした。
同じ敷地内にある地質標本館 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センターも見応えがあった。商品化して欲しいものがいくつかあったけど、売店がなかった…。
国土地理院地図と測量の科学館|国土地理院では庭にあるGSI HOME PAGE - 国土地理院が楽しかった。地図などでは別枠で描かれる遠方の島々の距離感が正確につかめて「こんなところも日本か〜」と単純に感心する。
筑波宇宙センターでいちばん心ひかれたのは実物大人工衛星に貼り付けられた断熱材! ぺろぺろの薄い物体はポリエチレンシートにアルミニュウムを蒸着させたものだそうで、これが衛星本体のまわりにマジックテープで!貼り付けられている。最初、展示品だから簡易にマジックテープなのかと思ったら、そうではなくて宇宙では風がないからこれで十分、むしろ簡単に剥がせるので修理したりする時に便利だとかなんとか、説明されたら納得できるけど、あまりに無防備な感じに、ベリベリと剥がしたり貼ったりしながら(展示品は自由に触ってよい)呆気にとられた。この断熱材は「スペースブランケット」の名前で売店で売っていたので買ってきた。
筑波山は紅葉が綺麗で、上に上ると夕暮れの雲の合間から富士山の影が見えた。ちょうど眉月が近くにかかって、とても幻想的な風景だった。