千葉そごうでお茶・その③

「ウィーンの森」でコーヒーを。お腹が重かったので甘いものはナシにしてその代わりコーヒーを甘いやつにしようかなと思いつつ、席についてメニューでザッハトルテを目にしたとたん「これやろう、やはり」と決めた。「ウィーン」の森、だからあるわな、当然。
いわゆるウィンナーコーヒーであるアインシュペンナーに心ひかれるが、トルテが甘いのでふつうにコーヒー(カフェ・ブラウナー)を。
銀のお盆にセットされて出てきたザッハトルテを見た瞬間「わ〜キレイ〜」と思った。傷ひとつないチョコの表面が滑らかで輝くよう。ザッハトルテはどれもそうだと思うけど、この時はとくにそう感じた。理由はわからないけど。形も隙がなかったのかな。よく作られた工芸品のような美を感じました。クリームはちょっと固めのがバニラアイスのように丸く添えられている。握り手が丸くて重いのが心地よい銀のフォークとナイフで、厳かに切り込みを入れる。スポンジは比較的ふわっとしている。味はあっさり。ほろ苦いビターチョコの味わい。あんずジャムの味もなく。わたしがザッハトルテに求めるのはくどくて舌が痺れるような甘さだけど、今日の気分にはこのあっさりなところがよかった。あっさり薄味とはいえ全くボケないのが上質な味わい。「今日はザッハトルテだ〜!」という気分の時にはちょっと物足りないかもしれないけれども、これはこれで気に入った。添えられたクリームはうすく甘い。本来ならザッハトルテにはまったく甘みが付いていないクリームが良いと思うけれども、ここの場合はうすく甘くてもよし。
コーヒーにも文句はなし。酸味がなくほろ苦い、ヨーロッパ風なのかな? コーヒーの味についてはよく知らんけど。わたしには好みの味。
店の雰囲気も全体的に暗くて落ち着いた感じなのに手元が明るいのが良い。音楽が明るい調子のクラシックなのも適度に気持ちを掻き立てつつ、落ち着いてよい。店員の応対も気持ちよかった。
看板には「ウィーンの森」としか書いていなかったけど、ここはUCCのチェーン店だったのね。食器の銘を見ようとケーキ皿をひっくり返したらオリジナル品で「UCC Coffee House ウィーンの森」と書いてあった。
ヨーロッパ風のレモネードというのも興味があるので、次回は軽食にサンドイッチと一緒に試してみようかなと思うのであった。