名前の話・続き

昨日の続きで、名前について。わたしは二人姉妹の長女なので、結婚したときに姓が変わらなかったことについて「ああ、そう」と納得した人は多かったけど、うちの場合、いわゆる夫が養子に入った状態ではなく、単に婚姻届を出すときに「婚姻後の夫婦の氏・新しい本籍」の欄で「妻の氏」を選んだに過ぎない。といっても、自分でも、実際に届け出るまでその違いを知らなかったので、知らない人は多いかもしれないけれども。
現行の法律では別姓には出来ないのでどちらかを選ばなくてはいけないけれども、選ぶのはどちらでもいいんですねぇ。あたりまえだけど。そうは言っても「夫の氏」を選ぶ人は多いわけで、わたしも用紙を出した時に、呼び出されて「これで間違いありませんか」と確認された。
その時は「夫の姓が変わるのが呼び出されて確認されるほど珍しいことなのか?」と疑問に思った。でも、いわゆる養子縁組の場合、推測するに、先に夫と妻の両親の養子縁組が済んでいるとすれば、婚姻届の段階では夫の姓が既に変わっており、この欄では「夫の氏」の四角にチェックを入れるのが普通ってことなのかな。
それで、この「氏を選ぶ」に伴って、他に何が起こるかというと、選んだほうが「戸籍筆頭者」になるんですねぇ。これも考えてみれば、男女で序列を付けないなら、どちらを筆頭にするかの基準として「氏を選んだ方」というのはきわめて合理的、というか、それ以外に選びようがない、のだけれども、そんなことは大して気に止めていなかったから、なんとなく男が筆頭なのかな?と思っており、後日、何かの手続きで戸籍謄本を取ろうとして届出の筆頭者の欄に夫の名前を書いて出したら「間違っている」と指摘されてあわてた。手元に来た戸籍謄本はしっかり自分の名前が筆頭者になっているし、妙な感じで。まぁあれには「インデックス」以上の意味はないらしいけれども。
ちなみに、わたしが結婚するときに「妻の氏」を選んだのは、夫の希望です。夫の旧姓はそんなに珍奇なものではないけれども、ちょっと変わっており、長年、平凡な姓に変えたいと希望しておったらしい。で、結婚するときがチャンスだと思っていたのだそうな。
わたしにとっては不都合は何もないので夫の意見を通して、結果、わたしは「旧姓」○○と書いた年賀状を出すことはなくなった。それにしたって、自分の名前が変わることについて一生懸命考えたのに、結局は必要がなかったわけで、人生何が起こるかわかりません。長女だからといって「婿を迎えねば」などという話はうちではなかったしね。わたしの状況からいえば「結婚さえしてくれれば…」というムードだったわけです。ははは。