鴨川シーワールド

鴨川シーワールド*1に行った。会場は狭いけれども太平洋を見渡せるようになっているので開放感がある。遠くから来た人はそれだけでも楽しくなるのではと思う。小さいながらも展示やショーの密度が濃いので、満足度は高かった。ベルーガシロイルカ)、イルカ、シャチ、アシカの順に、30分おきに催されるショーを、うまい具合に入り口手前から奥へと効率よく見ることが出来た。
ベルーガは室内水槽でのショーなのでガラス越しに見ることになるが、深い水槽に沈んで漂う白い巨体は幻想的でこれ以上はないくらいに優雅でうつくしい。合図に従って水中マイクに声を聞かせたり、掲げられた紙の形を判別して動きを変えたり、目隠しをされて音で板の材質を判別したり、体の動きを見せるというよりも、知的な芸が多かった。ちっちゃなお目目にピンク色の吸盤で出来た目隠しをされたベルーガの姿がとてもかわいい。二頭のベルーガは見たところ男女ペアと思われる*2。ショーが始まる前にお互いに顔を甘がみしあってじゃれていた。横に居た男の子が「キスしてる〜」と叫ぶのがほほえましく。頭を下にしてくっつき合うので細長いけれどもハート型になる。カップルだといい感じで話題に出来るのではないでしょうか。
イルカショーの会場はテレビで見たときよりも狭いなぁと思ったけれども、そこを四頭のイルカが所狭しと猛スピードで行き来したりジャンプしたり、たまには歌を歌ったり(ちょっと苦しそうだったけど…)、芸が多彩で飽きないショーでした。
変わってシャチ。シャチはその大きさに圧倒されるけれども、芸のバリエーションはそんなになく、イルカの後だとちょっと退屈。でも白と黒の巨体は色のコントラストが綺麗だし、大きいということはそれだけで心が動くんだなぁと知ったり(芸を頑張るイルカくんには気の毒な気もするが)。ここでは人間もウェットスーツを着こんで水槽に飛び込む(この人間の飛び込む姿がまたキレイなんだな〜)。シャチはトレーナーさんを背中に乗せて泳いだり、足を押して飛び上げたり。あれってむしろトレーナーさんが芸達者なのかもと思ったりしたことでした。
ベルーガ、イルカ、シャチ、とそれぞれに珍しかったり芸が達者だったり大きかったりするショーの後でアシカでは物足りないかも?と思いつつ見たアシカショーがまた、こちらはショーを構成する人間の芸の細かさに満足させられた。要は「日光サル軍団」系のコミックショーになっていて、細かい芸が笑いを誘って、最後に楽しく閉めることが出来た。
午後から行ったらショーをはしごするので精一杯で展示見学が駆け足になったのが残念。水族館としても楽しそうだった。特に外房の海を再現したコーナーはもっとじっくりと見たかった。ペリカンの館内お散歩も見損ねたし…。
ショー以外では海亀の浜と称して海亀の水槽が太平洋に向けて設置されているのだけれども、水槽の中の亀が海の方へギリギリに寄っているのがかわいそうなようなほほえましいような複雑な気分を誘う。つい「出して〜出して〜海に行きたいよう〜」とアフレコしてしまうのであった。
そして現在、うちの居間のソファーにはシャチのでっかいぬいぐるみが…。買ったのはわたしではなく夫です(小遣いで)。わたしは基本的には置物系は苦手なんですよねぇ。うちでこういうものを買いたがるのは夫の方で。そしてどうせ買うならデカイのがいいらしいので、さらにジャマ。ちょうど開園35周年だとかで、でかいのが安くなっており(9000円が3000円。ホントか?とちょっと疑ったり)、でも園内の売店にはセイウチしかなかったので「え〜セイウチ〜? これがシャチやったら買ってもいいけどなぁ」と文句をたれたら、夫もセイウチはいまひとつだったらしく、他のぬいぐるみもいろいろと検討した挙句、買わずに閉園で出たのだけれども、外の売店にはセイウチと同じシリーズで黒とピンクのシャチが見つかって、わたしもこれなら家にあってもいいと思ったので黒い方を許可した(エラソウ。でも管理するのは主婦のわたしなのでね〜)。これが適度にリアルでかわいらしすぎず(デフォルメされた類のぬいぐるみはキライ)大きいので抱き心地もよくその上値段もリーズナブルだったわけなので、買ってよかったなと密かに思っておるわけでした。サイトを見たら、このシリーズにはあとベルーガもあるらしい。ベルーガのほうがよかったかも、と思った瞬間、イヤ、白は汚れる!と思い返すわたしがいたのであった。
水槽に浮かぶ白いベルーガを思い出すと年間パスポート買おうかと思ったりして。イルカの親子が寄り添って泳ぐ姿もずっと眺めていたかった。海亀も綺麗だったなぁ…。

*1:http://www.kamogawa-seaworld.jp/index2.html

*2:え〜。つまり、下腹部に出っ張りがあるのとないのとが確認できたというわけです。