バック・トゥ・ザ・フューチャー

テレビ東京でやっていたのを見た。途中、用事をしながら途切れ途切れであったけれども、クライマックスは座って画面に釘付けでした。何度見ても楽しめるな〜。次から次へと繰り出される「これでどうだ!まだまだだ!」攻撃。最後に丸く収まるのがわかっていてもその瞬間瞬間に気持ちが持っていかれる。
そしてデロリアン号が「バック・トゥ・ザ・フューチャー」した直後の映像。人気がない嵐の夜の街角にタイヤの後と電線に残る炎。あの場面の寂寥感は秀逸だわ。この作品が「虚の中の実」として特別な領域に達したことを表出した場面だと思う。エンターテイメントとしてただ「楽しいこと」を追求し、ひとつひとつの要素を丹念に積み上げて、ある時、ポカンとどこかの彼方へ突き抜ける。そんな瞬間が見事に出てきた画面だなぁと思ったことでした。
こういうのを見るとハリウッドのエンターテイメントに向いた力ってのはすごいなぁと思う。またこれだけ同時代性を前面に押し出した作品なのにいつ見ても古びてみっともなくはならないのも、この作品が普遍へと至っているという表れだと思った。