「マニュエル・ルグリの新しき世界」ゆうぽうとホール

昨今のバレエ事情にはうといので、マニュエル・ルグリがどういう人かもよく知りはしないのだけれども、シルヴィ・ギエムを目当てに大枚はたいてS席をとってみました(年末の「聖なる怪物」で4階席しか取れなかったリベンジ)。ギエム以外にも、一流ダンサーが大集合らしい、けど、日本人の上野水香さん以外は名前も知らない・・・。
よく知りもしないで、失礼は承知で、でも言うならば、ギエムは別格のように思えた。思い入れが強い分の錯覚かもしれないのだけれども。
どの人も、格別によくコントロールされた肉体が絶え間なく、しなやかに動いているという意味で美しい。でもギエムの場合は、わたしの視覚に映る動いているものは、肉体ではないように感じる。エネルギーが絶えず離合集散しながら一瞬一瞬に人の形として現れている、その残像を継いで見ている、というような感じに見える。たぶん、表現が到達する場所が、普通の次元と違うのかなと思う。わたしが彼女のようなタイプの表現者に期待するものを、きっちりと見せていただくことができて、満足のステージであった。
その他には上野水香さんの表現の細やかで瞬間瞬間にぴたっと決まるのが小気味良かった。あと、左肩に大きな入れ墨をした男性ダンサー(パトリック・ド・バナ)がいて、クラシックなのに大胆だなーと驚いた。違和感はあったものの、その人には似合っていたので惹かれた。
ちなみに、バレエ漫画はあれやこれやと熟読しておるので、バレエについてはけっこう詳しかったりはしますのです。


鑑賞後、渋谷で途中下車して、東急本店のウェッジウッドティールームでアフタヌーンティーなど。
ここのアフタヌーンティーは量が少なめなので気張らなくても食べられるのがよいのです。ウェッジウッドの大皿に少しずつ盛られてくるのがかわいい。
本日はBunkamuraの催しに合わせたスペシャルメニューで。