宝くじの話

各ジャンボだけ宝くじを買っている。わたしは当てものには手を出さない主義、つか、あらゆる現象はバランスのもとに成り立っていると思うので、一億円だの三億円だの手にしたらその分どこかで何かが差し引かれるのでは?というあわ〜い恐れがあるので余計なことに覚悟もなしに手を出さない主義なわけで。
でも夫が宝くじを買う人で、結婚してから、頼まれて買うようになり、そのうち家族行事になった。夫も当てものをチマチマと当てにするような人ではないので、一攫千金しか狙わず、よってジャンボだけ。それも連番を一組のみ。
わたしもこの頃では宝くじが当たった人生のリスクもまたおもしろし、などと思うようにもなったので、今度はあわ〜い期待を胸に、一種エンターテイメントとして気がつけば買う、という買い方をしている。なので枚数限定のジャンボがあると知らず、今年のオータムジャンボは買い損ねた。近所の売り場で「完売御礼」の紙を見て「田舎だから?」と思っていたけど、ネットで調べてみてオータムとグリーンは枚数限定だと知った。ジャンボの種類を正確に把握しているわけではなかったし今までも知らずに買い損ねていたんだろうな、きっと。
そんなわたしなので当たった場合何に使うかもそんなに真剣に考えたことはない。それを考えるのもまたエンターテイメントとして有効なんだろうなと思うけど、どちらかといえばペシミストであるわたしは「当たるわけない」という思いのほうが大きいので、面倒くさくて。でもひとつだけ思っているのは「ビジネスクラスで海外旅行」。貧乏人のあぶく銭の使い方としてはいい感じなのではと思ってます。
でも、買い続けていると不思議な体験というのもあり、面白さも感じている。買い始めた頃は当たったお金はすぐに使っていたんだけど(最高5万円当たったことがあったようななかったような…)、途中から当選金を積み立てて、そこから買うようにした。そうすると「そろそろなくなるな〜、次回は持ち出しかな〜」という時期になると小額、三千円とか一万円とかが当たる。そんなことが何度か続いて、ほぼ収支ゼロの状態を保っている。バランスを保っているのかなと思うと、お金を手に入れることよりもその事実に楽しみを見出したりするわたしなのでした。