今年の大河ドラマ

そうそう、今年の大河ドラマ義経」は二回目を見た時点でとりあえずこのまま続けてみようかなと思った(毎年、どんな作品も第二回までは見る。そしてノリが悪ければ止める)。これだ!大興奮!というほどでもないが、退屈はしなかったので。今年は主人公が滝沢クンだと聞いて見る前に予想していたよりも意外とオーソドックスな作りだと思った。そしてそれを、なんだか退屈だと思った自分にも驚いた。心地よいと感じるハズなんだけど…? 飽きたのかな。でも見進めていく内に、いろいろと自分の考えが広がるのが楽しくなってきたのでしばらく見ようかなと。余計な味付けがないのでドラマに乗りながらあれこれ想像を広げる余地が出来るのが楽しい。二回目までで何を考えたかというと、清盛は常盤にどうしようもなく恋したんだなぁとか、時子の嫉妬に感情移入して、でもこの時代の女性もやっぱりこういう嫉妬の仕方をしたのかなぁとかそんな他愛もない考えがふわーと広がるのが楽しいわけです。
そういう意味では「新選組!」は三谷さんの世界としてはきれいに出来上がっていてそれを楽しんだけど、その時代や人物について自分でも考えを広げたり深めたりするという歴史ドラマの楽しみ方はしなかったなぁ、する余地がなかったんだなぁと思い返した。それだけ三谷さんの世界として出来上がっていたってことなんだろうけど。あるいは作者のメッセージ性が前面に出る場合でもそのメッセージが人間の生き死にに関する強烈なものだったりするとまたそれを味わうことが出来るんだけど、三谷さんからはそういう強いメッセージは受け取らなかったし。きれいに世界を作ってそこで遊ぶという作品の在り方というのもきっとあって三谷さんはそれが上手なのかな。でもやはりわたしは生きるとはなんぞやみたいな永遠の問いを問い詰めるだけ問い詰めた果てに出てきた何かみたいなのがどうしても好きなので、三谷さんには心酔したりしないんでしょう。
結局、本放映が終わった途端、気持ちが離れてしまって、年末の総集編もまったく見なかったしな。あんなにベタ褒めしていたけれども強い思い入れは発生していなかった模様。メンバーの対談が放映されたと聞いても(つまり見逃した)ぜんぜん悔しくなかった。
あ、でも紅白のジョン健ヌッツォさんの歌はよかったな! あのオープニングの曲を聴くと今でもぐっと来ます。しかし紅白で歌うというのでほほう、あの歌詞には二番があるのか?と期待していたらそんなことはなかったのね。でもよかった。夫がビデオに撮っていたので何度か繰り返し見ました。